最終回

体とお肌が喜ぶスキンケア

健康を守り、肌を美しく保つためにも、摂取するものは自分で判断する。

「こんなに一生懸命お肌をお手入れしているのに、どうしてガサガサ乾燥するの?」とのお悩みを抱えていらっしゃる方は多いと思います。一番の原因は体とお肌にいらないものを与えていることです。それが、「化学物質」や「添加物」、「多すぎる栄養」もお肌にはいらないものです。
私達は、モノや情報にあふれた世界に生きています。雑誌やテレビ、インターネットでは使えばすぐに美肌になると錯覚するような化粧品や、美味しそうな食品のコマーシャルで埋め尽くされています。モノを生み出し販売する企業は、消費者の“欲望”を刺激し、販売経路を拡大して利益を生み出してきました。本当は健康を害したりする可能性のある食べ物、肌荒れを起こす可能性がゼロではない化粧品を、企業は知りながら、もしくは気付かずに販売し、あとから表面化した事例は多くあります。
自らの健康を守るためにも、お肌を美しく保つためにも、摂取するものは自分で判断していかなくてはいけません。判断基準は「体とお肌が喜ぶかどうか」です。それを正確に判断するためには、体の基本的な働きを理解する必要があります。情報に振り回されて、正しい判断ができない原因は、この基本的なことを理解できていないためです。お肌のキレイな人は自分の肌を知り、肌に良いものを取り入れ、悪いものを入れないようにしています。皮膚の大切な役割を理解し、美肌に一番大切な肌本来の持つ力を引き出す「素肌力」を知っていれば年齢を重ねてもキレイなお肌でいることは可能なのです。

皮膚の大切な役割は異物から防御し、潤いを保つこと。

では、皮膚の大切な役割とは何でしょう? それは、「異物や化学物質が外側から入ってこないようにすること」、また「体内の水分の蒸発を防ぎ、皮膚の潤いを保つこと」です。そのため皮膚、特に角質層は非常に強固なバリア機能を持っています。そのような強固な構造を持つ皮膚に、本来は化粧品が入り込むことはできません。しかし、その強固なバリア機能を壊す方法があります。それが「超微粒子化」と「合成界面活性剤」です。
有効成分をお肌に入れ込もうと超微粒子化されたり、合成界面活性剤を添加されたりしている化粧品が最近の主流となっているのは、とても怖いことなのです。肌本来の力を考えると、お肌に何かを入れ込むなど言語道断です。肌を壊して何かを入れる、「何かが間違っている」と思わずにいられません。また、お肌に有効成分を入れ込む目的ではなく、化粧品を浮き上がらせて洗い流すためのクレンジング剤や洗顔料にもたくさんの合成界面活性剤が含まれています。「お肌が乾燥して、シワが目立ってしまう」と診察にいらした方が、合成界面活性剤を止めただけで悩みが解決したという事例は数えきれないくらいあります。それほど合成界面活性剤はお肌のバリア機能を壊してしまうのです。

クレンジングと洗顔にはオリーブオイルと無添加せっけんがおススメ。

では、クレンジング剤と洗顔料は何を使えばいいのでしょう? 実はクレンジング剤にはエキストラバージンオリーブオイルがおススメです。オイルは合成界面活性剤を含まないので、洗い流すことはできません。そこで、洗顔料として無添加せっけんを使います。

①オイルを乾いた手のひらにたっぷりとって、お顔になじませ1~2分おきます。しっかりオイルがなじんだら、決してお肌をこすらずに優しくなでるようにくるくるします。
②ティッシュ数枚をお顔に乗せてやさしくオイルをおさえます。
③お肌にやさしい無添加せっけんを泡立ててふんわり洗います。
④冷たく感じるくらいのぬるま湯(20~25℃)で洗い流します。

これで合成界面活性剤を一切使わない洗顔ができ、今までのお肌の乾燥がウソのように改善します。お肌にいらないもの、体が喜ばないものを取り込まないことが重要です。ちなみにニキビ肌の方は逆に悪化してしまう可能性があるのでお控えくださいね。

さて、1年にわたり美肌になるためのコラムにお付き合いいただきありがとうございました。今、新型コロナウイルスで世界中が落ち着かない状況になっています。体とお肌が喜ぶ生活をすることが免疫力を高め、コロナに負けない体づくりの基本になります。外出がままならない自粛中もバイオプラスでおなかを気遣い、JWティーで気持ちを落ち着かせ、ストレスをためないことが私たち一人一人ができる大切なことだと思います。
JWティーとの出会いに感謝し、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げております。

皮膚科・美容皮膚科医 菅原由香子先生
原稿執筆

美容皮膚科医
菅原 由香子(すがわら ゆかこ)先生

1970年、北海道旭川市生まれ。弘前大学医学部を卒業後、札幌医科大学皮膚科、美容外科美容皮膚科勤務を経て、岩手県一関市にすがわら皮膚科クリニック(現・菜の花皮膚科クリニック)をご夫婦で開業。何をしても治らない肌荒れに悩む人々が評判を聞きつけて、日本全国から診療希望者が訪れている。これまでに10万人以上の肌のお悩みに向き合ってきた。ウェブサイト「お肌磨き研究所」運営のほか、情報サイト「スキンケア大学」で記事監修、テレビなど各種メディアにも多数出演。
2016年からジェイソン・ウィンターズ・ティーを愛用中。